ささもと こどもクリニック News Letter vol.10 no.9 (2011.10.15)
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【インフルエンザワクチン2011】
当院でもインフルエンザワクチン接種を始めました。そこでよく聞かれる御質問を書いておこうと思います。
①１歳前の赤ちゃんにも接種できますか？また接種したほうがよいですか？－－生後6ヶ月になっていれば接種可能です（ただしワクチンのメーカーによっては、対象年齢が１歳以上となっているものもあります。当院採用のものは6ヶ月から可能です）。接種した方がいいかどうかですが、赤ちゃんの場合、接種しても有効率が高くないので、保育園に行っていない赤ちゃんであれば、ウィルスを家庭に持ち込む可能性がある同居家族全員に接種するのも一つの方法です。
②卵アレルギーでも接種可能ですか？－－欧米では卵でアナフィラキシーを起こす人に対しては、接種を控えた方がよいと言われていますが、卵を食べて発疹がでる程度の人には接種が認められています。心配な方はワクチンで皮膚テストをしてから、という方法もありますのでご相談下さい。
③いつ接種するのが良いでしょうか？－－１３歳未満のお子さんは2回接種です。昨年までは１－４週間間隔でしたが今年は２－４週間となりました（間隔をあけた方が免疫の獲得は良いと言われています）。ワクチンの効果は2回目の接種から２週間程度たってから現れてくると言われていること、またインフルエンザの流行時期は１２月下旬から４月上旬なので、遅くとも１２月中旬までに接種が完了することが望まれます。他にご不明な点がある方は診察の際にお尋ね下さい。
【アレルギーひとくちメモ】
プロトピックのプロアクティブ療法。プロトピック軟膏はステロイド軟膏と同じように皮膚の炎症をよく抑えてくれます。しかしステロイドのように皮膚を薄くする作用がなく、また炎症がある皮膚からは吸収されますが、正常な皮膚からは吸収されない、というメリットがあります。さらに目の周りに塗っても眼圧をあげる作用もありません。ただ皮膚炎が強い場合に塗ると、数日間、ヒリヒリしたり、ほてったりすることが多い様です。
そこでステロイドで皮膚炎をしっかり抑えたあと、それを維持するために、つまり悪化の防止のために使われることが多くなってきています。それをプロトピックのプロアクティブ療法といいます。保湿剤の他に週２ー３回だけプロトピックを塗ります。その場合でも特に顔や頚部は、ステロイドのように厚く塗らなくても大丈夫のようです。それでコントロール良好なら、週1回にすることが目標となります。ただし2歳にならないと使えない軟膏です。そこで2歳までにステロイドを中止する事ができなかった、つまり保湿剤だけでは皮膚炎が再燃してしまうお子さんは、2歳になったらこの治療法を試みることがよろしいのではないかと思います。
