ささもと こどもクリニック News Letter vol.20 no.11 (2021.11.15)
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【コロナワクチンの有効期限】
コロナワクチンの2回接種が終わった方も多いかと思います。しかしまだこれから、という方もいらっしゃると思いますし、12歳の誕生日を迎えたのでこれから接種するつもりのお子さんもおられると思います。当院では、今後も月１−２回程度ですが、調布市からの許可がある限り接種を行っていくつもりでおります。
貴重なワクチンなので、なるべく無駄にしたくないところですが、それに関して10月末に厚生労働省から通達がありました。それによると、ワクチンの有効期限が、ファイザー製は9/10をもって6ヵ月から9か月に延長、モデルナ製は7/16をもって6ヵ月から7か月に延長された、とのことです。
当院を含めて調布市の個別接種ではファイザー製が使用されていますので、ここではファイザー製についてお話します。有効期限が令和４年２月末まで、またはそれ以前となっているワクチンについては、新しい有効期限はそれより３か月長いものとして取り扱うことになりました。現在私どもの手元にあるワクチンの有効期限は11月と印字されていますが、3か月先の来年2月末までが変更された有効期限になります。ですから11月を過ぎても、来年2月までは接種できるのですが、一つだけお知らせすることがあります。
接種後に皆さんにお渡しする接種済証に貼るワクチンシールには、もとの有効期限が印字されているために、ご自分が有効期限切れのワクチンを接種されたのではないかと不安を持たれる方がいるかもしれません。でもお話しした通りの経緯ですので、ご心配されないようにお願い致します。
【アレルギーひとくちメモ】
クルミアレルギー急増。今月もアレルギー学会で聴いた海老澤先生の講演からです。即時型食物アレルギー全国モニタリング調査の最新の集計(2020)がでました。2007年から約3年ごとに、即時型の食物アレルギーを発症した方を診察した全国の約1000名の登録医（私もその一人です）が、年齢や原因食物、症状などを報告することになっています。それを集計した結果です。2014年頃までは年間2000件でした。しかし登録医師数は変わっていないのに、2017年は4800件、2020年は6000件と増加しています。
2020の特徴は木の実によるアレルギーが増えたことです。1位が卵、2位が牛乳ですが、3位が木の実で、小麦やピーナッツよりも多くなっています。年齢別にみると木の実は、1-2歳では卵に次いで2位、3-6歳では第1位になってしまいました。木の実が増えてきたのは2014年からで、今回その半分以上がクルミで、クルミだけでピーナッツよりも多くなってしまったようです。その背景にはこの10年間でクルミの消費量が2倍になったことも関係しているのかもしれません。現在、クルミは食品の原材料表示では、推奨表示になっていますが、海老澤先生は、特定原材料（表示義務）にしないとならないのでは、と述べていました。
